ライカと共同開発されたAce Proは、1/1.3インチのイメージセンサーやAIチップを搭載したアクションカメラです。
低照度性能が高いため夜間でもきれいな映像が撮れるほか、操作性が良く初心者でも使いやすいのが特徴です。自撮りも可能なフリップ式の液晶で、SNSやVlogなど幅広い活躍が期待できると感じました。
この記事では、そんなInsta360 Ace Proのレビューと、使ってみて感じた注意点などを紹介します。
Insta360 Ace Proのスペック
まずは、Insta360 Ace Proのスペックから紹介します。
GoProやOsmoなどのアクションカメラと比較しても大きな差はなく、引けを取らない性能を持っています。
製品価格 | 67,800円(税込) |
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サイズ(幅×高さ×奥行) | 71.9×52.15×38.5mm |
重量 | 179.8g |
センサー | 1/1.3インチ |
絞り(F値) | F2.6 |
35mm判換算焦点距離 | 16mm |
動画解像度(最大) | 8K(16:9): 7,680×4,320@24fps |
写真画素数(最大) | 4,800万画素(8,064×6,048) |
撮影時間 | 100分1 |
充電時間 | 46分(30W急速充電アダプター使用時) 63分:5V/3A |
防水性能 | 水深10m |
動作温度 | -20~40℃ |
- 25°Cの実験室環境で、AIハイライトアシスタントをオフにし、4K@30fps アクティブHDR動画を録画してテスト。バッテリー寿命は条件によって異なる場合があります。 ↩︎
Insta360 Ace Proの実機レビュー
- 夜間でも高画質な写真や動画を撮影
- 録画の一時停止・キャンセル機能
- 生成AI「AI ワープ」で動画を自動編集
- ジェスチャー&ボイスコントロール
- フリップ式タッチスクリーン
夜間でも高画質な写真や動画を撮影
Insta360 Ace Proは、アクションカメラの中では比較的大きめな1/1.3インチのセンサーとAIチップを搭載しており、より高画質な写真や動画を撮影できます。足元が微かに見える程度の道でも実際より明るく、ノイズ感のないなめらかな映像になりました。
特に低照度向けの「Pure Videoモード」を使えば、暗い場所でも明るく映像を写すことが可能です。暗所性能については、以下の記事でも詳しく解説しています。
録画の一時停止・キャンセル機能
Insta360 Ace Proは、録画中にボタンひとつで一時停止やキャンセルができます。
被写体をさまざまなアングルで撮影したい際、通常は動画を回したまま撮影してカットもしくは数本の動画を撮って繋げる編集の手間がかかりますが、一時停止機能を使えば編集なし。さらに、ファイルをひとつにまとめられるので管理が楽なのも嬉しいポイントです。
また、録画ボタンを押した後にもう一度録画ボタンを長押しするとキャンセルができます。キャンセル時の動画は保存されないので、プレビュー画面をひらいて削除するという地味にめんどうな手間を省ける便利な機能です。
生成AI「AI ワープ」で動画を自動編集
Insta360 Ace Proは、専用アプリと接続すると生成AIを使った編集ができます。動画素材を選んで編集スタイルを選択するだけでいいので、編集知識は不要。用意されたテンプレートの中から好きなものを選ぶだけの直感的な操作でクリエイティブな編集ができます。
また、動画のダウンロードはバックグラウンドで行えるため、待ち時間にSNSをやったりYouTubeを見たりしながら待てるのが嬉しいポイントでした。
ジェスチャー&ボイスコントロール
Insta360 Ace Proは録画の開始と終了をジェスチャーか音声で操作できます。音声による操作は他のアクションカメラにも見られる特徴ですが、ジェスチャーによる操作はInsta360 Ace Proならでは。
写真を撮影する場合はピース、動画を撮影する場合は手のひらがジェスチャーです。顔と手のサインを認識して録画をしてくれます。
フリップ式タッチスクリーン
Insta360 Ace Proはフリップ式のタッチスクリーンを採用。アクションカメラに欲しかった機能で、ローアングル・ハイアングルでの撮影や、セルフィーがしやすい特徴があります。
スマートフォンの専用アプリと連携させてのプレビュー機能もありますが、タッチスクリーンとの相性もあって使い勝手は抜群です。
Insta360 Ace Proの注意点
- レンズカバーは交換不可
- 標準マウントが外れやすい
- Log撮影ができない
レンズカバーは交換不可
Insta360 Ace Proのレンズカバーは固定されており、外せません。そのため、撮影中にレンズが傷ついたり割れたりした場合は自分で交換できず、修理へ出す必要があります。
アクションカメラは特性上、アクティブな使い方をする人が多いので、撮影する際はレンズカバーを割らないように注意する必要がありそうです。なお、購入後1年間であれば無償修理・交換ができます。
標準マウントが外れやすい
Insta360 Ace Proには標準マウントが付属しています。磁気でくっつくので着脱がしやすいと思っていたのですが、ツメを引っかけるのにそこそこの力で押し込む必要があり、確認を怠ると撮影中に落下……なんてことも。
標準マウントに取り付ける際は、カチッと音が鳴るまでしっかりと押し込むように注意しましょう。
Log撮影ができない
GoProのHERO 12やDJIのOsmo Pocketなど、Log撮影ができるアクションカメラが多い中、Insta360 Ace ProはLog撮影ができません。「プロ」と名の付く製品にはプロユースを期待したいところですが、残念ながら対応していないのが現状です。
とはいえ、低照度撮影やアクティブHDRなどの高画質撮影ができ、カラープロファイルも豊富なため、個人的には満足のいく撮影ができています。