東京には、映画のワンシーンのような風景や、SNSで思わず「いいね！」が集まるスポットがたくさんあります。とはいえ、カメラ初心者の方にとって「どこで撮れば絵になるの？」「人が多くてうまく撮れない…」と悩むこともありますよね。
この記事では、カメラ初心者でも撮りやすく、しかもフォトジェニックな東京のおすすめ撮影スポット15選を厳選して紹介します。定番から穴場まで幅広くカバーしつつ、撮影のコツやおすすめ時間帯、カメラ・レンズの選び方まで丁寧に解説。
週末のちょっとしたお出かけでも、「プロっぽい写真が撮れた！」と感じられるようになるはずです。さっそく、あなたのカメラライフをワンランクアップさせる東京の撮影スポットを見ていきましょう。
東京で撮影スポットを選ぶコツ
東京には魅力的な被写体があふれていますが、同じ場所でも時間帯や光の向き、そして人の多さによって写真の印象はガラリと変わります。ここでは、初心者でも失敗しない撮影スポット選びのポイントを紹介します。
時間帯と光を味方につけよう
美しい写真の鍵は「光」にあります。日の出直後や夕暮れ時など、光がやわらかく温かみのある時間帯は、建物や人を立体的に写してくれます。特に朝7〜9時、夕方16〜18時の「ゴールデンアワー」は狙い目です。
昼間の強い日差しでは影がきつくなりがちなので、逆光や半逆光で柔らかく撮るのもおすすめです。
人が少ない時間を狙うテクニック
人気の観光地では人の多さが写真の悩みの種。落ち着いた雰囲気を撮りたいなら、早朝や平日の午前中が狙い目です。
渋谷や浅草のような人通りが激しい場所では、スローシャッターで人の流れを表現するのも一つの手。NDフィルターを使うと日中でもスロー撮影がしやすくなります。
初心者におすすめのカメラ設定
難しい設定を覚えなくても、まずは「絞り優先モード（AまたはAv）」を使えばOK。背景をぼかしたいときは絞り値を小さく（例：f/2.8〜f/4）、風景全体をくっきり撮りたいときは大きく（例：f/8〜f/11）設定します。 また、手ブレを防ぐためにISO感度は800以下を目安にすると、ノイズの少ないきれいな写真になります。
カメラが自動でシャッタースピードを調整してくれる便利な撮影モード。背景のボケ具合を自由にコントロールできるので、初心者でも印象的な写真を撮りやすくなります。
東京の定番撮影スポット7選
まずは、初心者でも「東京らしさ」を簡単に撮れる定番スポットを紹介します。 どの場所もアクセスが良く、カメラを始めたばかりの人でも安心して楽しめます。
ここで撮影のコツをつかめば、どんなシーンでも応用できるようになりますよ。
東京タワー｜どの角度からでも絵になる王道スポット
東京といえばやっぱり東京タワー。青空の下ではオレンジ色が映え、夜はライトアップがとても華やかです。 おすすめの撮影場所は増上寺や芝公園。お寺の屋根越しにタワーを入れると、「和とモダン」が融合した印象的な一枚になります。
朝は光が柔らかく、昼はスッキリとした構図に。夜は三脚を使って夜景撮影に挑戦してみましょう。 焦点距離24〜50mmくらいのレンズが使いやすいです。
東京スカイツリー｜青空と夜景のコントラストを楽しむ
東京スカイツリーは、昼と夜でまったく違う表情を見せてくれるスポット。 晴れた日は空の青とのコントラストが美しく、夜はライトアップが幻想的です。
撮影ポイントは隅田公園や吾妻橋からが定番。 川面に映るスカイツリーを一緒に写すと、「リフレクション（反射）」を生かした写真になります。 スマホでもナイトモードを活用すれば、手持ちで明るい夜景が撮れます。
東京駅丸の内口｜クラシカル建築×夜のライトアップ
赤レンガ造りの東京駅丸の内口は、夜になるとオレンジ色の光でライトアップされてとてもロマンチック。 正面から全体を撮ると迫力がありますが、KITTEビルの屋上庭園から見下ろす構図もおすすめです。
夕方17〜18時の時間帯は空の青と建物の光が混ざる「マジックアワー」。 三脚がなくても手すりに肘を固定して撮るとブレを防げます。
渋谷スクランブル交差点｜都会のダイナミズムを切り取る
渋谷スクランブル交差点は、東京の“動き”を感じるスポット。 人や車の流れを切り取ることで、まるで映画のような一枚が撮れます。
おすすめは渋谷スクランブルスクエア14階の展望デッキから。 上から見下ろす構図なら、交差点全体がすっきり収まります。 動きを止めたいならシャッタースピードを速めに（1/500秒程度）、流れを表現したいなら少し遅めに設定してみましょう。
浅草・浅草寺｜和の雰囲気と下町情緒を感じる
観光地としても有名な浅草寺は、和の雰囲気を撮るのにぴったり。 雷門や仲見世通りは人が多いので、朝7〜8時台の早朝に行くと落ち着いて撮影できます。
本堂前では、香炉の煙越しに人をシルエットで入れると雰囲気が出ます。 スナップ感覚で撮るなら、明るい単焦点レンズ（35mm前後）がおすすめ。
新宿御苑｜自然と都会が調和する四季のロケーション
春は桜、秋は紅葉と、季節ごとに表情が変わる新宿御苑。 広い園内を散歩しながら撮影できるので、初心者にも人気のスポットです。
おすすめは日本庭園エリア。池に映る木々のリフレクションがとても美しいです。 自然光を生かすために、絞りはf/4〜f/5.6程度で撮ると柔らかい雰囲気に仕上がります。
代々木公園｜ポートレートやスナップに最適
緑が多く、日差しがやさしい代々木公園は、人物撮影の練習にぴったりです。 木漏れ日の下で撮ると、背景が自然にボケて柔らかい印象になります。
日中でも木陰を選べば、顔に強い影ができず自然な明るさになります。 ポートレートモードや背景ぼかしを活用して、友達をモデルに撮ってみましょう。
SNS映え間違いなし！東京の穴場フォトスポット
「有名どころは行き尽くした！」という人におすすめなのが、ちょっと変わった視点で撮れる東京の穴場スポット。 ここでは、初心者でも気軽に行けて、SNS映え抜群のフォトジェニックな場所を紹介します。
チームラボプラネッツ TOKYO｜幻想的な光と反射の世界
豊洲にあるチームラボプラネッツは、光・音・水を組み合わせたデジタルアート空間。 床に浅く張られた水や鏡面のような空間が、まるで異世界にいるような写真を撮らせてくれます。
ポイントは明るい単焦点レンズを使うこと。暗い空間でもノイズを抑えたクリアな写真が撮れます。 スマホでもナイトモード＋露出補正＋タイマー撮影を組み合わせると、ブレにくく美しく写せます。 自撮りも映えるので、友人との記念撮影にもおすすめです。
中目黒・目黒川沿い｜春の桜並木＆夜のライトアップ
中目黒の目黒川沿いは、春の桜と夜のライトアップが特に人気。 川沿いに咲く桜がまるでトンネルのようになり、水面に反射して幻想的な景色が広がります。昼間は逆光気味に撮ると花びらが透けて明るい印象に。
夜は露出を少し下げて、光の部分を引き立てましょう。 三脚が使えない場所も多いので、手すりなどにカメラを固定して撮ると安定します。
東京ミッドタウン日比谷｜モダンな建築と街の眺望
東京ミッドタウン日比谷の6階にある「パークビューガーデン」からは、日比谷公園と皇居外苑が一望できます。 都会のビル群と緑が重なる構図は、まさに東京ならでは。
夕方は光が斜めに差し込むため、建物の立体感が際立ちます。 手すりの上にカメラを置いてセルフタイマーで撮れば、夜景ポートレートも簡単。 ミラーレス一眼でもスマホでも、露出補正を−0.3ほど下げると雰囲気がぐっと引き締まります。
谷中銀座｜レトロな街並みを温かく切り取る
下町情緒あふれる谷中銀座は、どこを切り取っても絵になる街。 夕方になると「夕やけだんだん」と呼ばれる階段から見下ろす商店街がオレンジ色に染まり、懐かしい気分になります。
人通りが多いので、スナップ感覚で連写モードを使うと自然な表情が撮れます。 レトロな雰囲気を出したいときは、ホワイトバランスを「曇天」に設定して少し暖かみを加えるのがおすすめです。
撮影におすすめのカメラとレンズ
ここまで紹介した撮影スポットをしっかり楽しむには、シーンに合ったカメラとレンズ選びも大切です。 とはいえ、初心者のうちは「どれを選べばいいの？」と迷ってしまいますよね。
ここでは、カメラを始めたばかりの人でも扱いやすく、東京の街歩き撮影にぴったりな機材を紹介します。
カメラ初心者に使いやすいミラーレス一眼
最近のミラーレス一眼は、コンパクトなのに高画質。スマホよりワンランク上の写真が手軽に撮れます。 おすすめはCanon EOS R50やSONY α6400。どちらもオートフォーカスが速く、街中のスナップ撮影でも失敗が少ないです。
また、液晶モニターを回転させて自撮りやハイアングル撮影ができる機種なら、SNS投稿にも便利。 「軽くて持ち歩きやすい」ことを最優先に選びましょう。
風景を広く撮るなら広角レンズ
東京タワーやスカイツリーのような大きな建物を撮るときは、広角レンズが活躍します。 焦点距離16〜35mmあたりを選ぶと、空や街並みをダイナミックに写せます。
おすすめはCanon RF16mm F2.8 STMやSigma 18-50mm F2.8 DC DNなど。 明るいF値（2.8など）を選ぶと、夜景でも手持ちで撮りやすくなります。
ポートレートに向く単焦点レンズ
友人や恋人とのポートレート撮影には、背景をきれいにぼかせる単焦点レンズがぴったり。 焦点距離35mmや50mmのレンズなら、被写体との距離が取りやすく、自然な遠近感で撮れます。
おすすめはSONY FE 50mm F1.8やCanon RF50mm F1.8 STM。 価格も比較的お手頃で、「カメラ初心者の最初の1本」として人気です。
コスパで選ぶならレンズキットがおすすめ
初めての人にとっては、カメラ本体・レンズ・アクセサリーをまとめて揃えるのが一番安心。 例えば、以下のようなセットがあると、東京のどんな撮影シーンにも対応できます。
| 用途 | おすすめ機材 |
|---|---|
| 街歩きスナップ | 軽量ミラーレス＋標準ズームレンズ |
| 夜景・建物 | 広角レンズ＋三脚 |
| ポートレート | 単焦点レンズ（50mm前後） |
カメラは「使っていてワクワクするかどうか」も大事なポイントです。 気軽に持ち出せる一台を選んで、東京の街で撮影を楽しみましょう！
撮影マナーと注意点
撮影を楽しむうえで欠かせないのがマナーとルールの意識です。 特に東京のように観光客や地元の人が多い場所では、マナーを守ることが「気持ちのいい撮影環境」につながります。 ここでは、初心者の方が覚えておきたい基本のマナーを紹介します。
観光地でのマナーを守る
浅草寺やスカイツリーなど人気観光地では、撮影目的の人だけでなく多くの参拝客や観光客がいます。 通路をふさいだり、長時間同じ場所を占領したりしないように注意しましょう。
また、撮影禁止エリアもあるため、事前に公式サイトで確認しておくと安心です。 観光地では「譲り合いの気持ち」が一番のマナーです。
人物撮影時のプライバシーに注意
街スナップやポートレートを撮る際は、人物のプライバシーにも気をつけましょう。 通行人が写り込む場合は、顔がはっきり写らないようにアングルを工夫したり、背景をぼかしたりするのが基本です。
知人を撮影する場合でも、写真をSNSに投稿する前に一言「載せてもいい？」と確認するのがマナー。 撮られる側への配慮があると、撮影そのものがより楽しくなります。
三脚使用のルール
夜景や長時間露光の撮影に便利な三脚ですが、場所によっては使用が制限されています。 人の多い駅前や公園内では、周囲の通行を妨げる危険があるため、手持ち撮影か一脚などで代用しましょう。
カメラを楽しむ人が増える今こそ、マナーを守って撮ることが、周囲への思いやりにつながります。 気持ちよく撮影できる環境を、みんなで作っていきましょう。
まとめ
今回は、カメラ初心者でも楽しめる東京のおすすめ撮影スポット15選を紹介しました。 東京タワーやスカイツリーといった定番から、谷中やチームラボのような個性派スポットまで、撮り方ひとつでまったく違う魅力を引き出せます。
ポイントは、「光」「時間帯」「構図」を意識すること。 朝の柔らかい光や夕暮れのゴールデンアワーを狙うだけで、同じ場所でも写真の印象がぐっと変わります。 そして、マナーを守りながら、自分だけの視点で東京を切り取ってみてください。
最初は「うまく撮れない」と感じても大丈夫。少しずつカメラの設定や構図に慣れていくうちに、 「これが自分の好きな一枚だ」と思える写真が必ず撮れるようになります。お気に入りのカメラを持って、今日の東京をあなたのレンズで残してみましょう。 日常の中にある“非日常の瞬間”こそ、写真の一番の楽しみです。