外出できない日はカメラマンにとってもどかしいですよね。
自宅でカメラを構えてみたけれど、写真映えするようなインテリアはないし、かといって被写体になれるような身なりでもない。せいぜいベランダから見上げる雲一つない青空くらいだろうか……。
そんな人には「テーブルフォト」をおすすめします!
おいしそうな食べ物が並んだテーブルフォトを見たことはあっても、実際に撮った経験がある人は案外すくないもの。実はテーブルフォトは基本を抑えておけばカメラ初心者でも撮れる撮影方法なんです。
その理由は、カフェやレストランと違って人目を気にせずじっくり時間をかけられるから。
どれだけ構図を組みなおしても、時間をかけても、誰にも迷惑をかけません。写真を撮る練習にもってこいだと思いませんか?
この記事では、そんなテーブルフォト初心者に向けて、用意する機材から撮影のやり方までをご紹介します!
テーブルフォトの基本的な撮り方
まずはじめに覚えておきたいのは、テーブルフォト撮影をするためのステップです。
テーブルフォトの撮影は、大きく分けて以下の3つの順番で行います。
- 撮影の場所決め
- 被写体の配置決め
- 実際に撮影
順序を追いながら見ていきましょう。
1. テーブルフォトを撮る場所を決める
最初に決めるのは、テーブルフォトを撮影する場所です。
テーブルフォトは「光」を意識することが大切。できるだけ窓際などの自然光が入る場所が望ましいでしょう。
テーブルが部屋の良い場所にないときは、持ち運びができて撮影後は収納できる折り畳みテーブルがあると便利です。
撮影場所が決まったら、三脚を立ててカメラを固定します。このときに画角をある程度決めておくと、あとの作業が楽になります。
2. テーブルの上に被写体を配置する
テーブルフォトに決まった置き方はありません。自分の好きな被写体を、好きなように配置していきます。良い配置が思い浮かばなかったら、TwitterやInstagramに投稿されたテーブルフォトをお手本にしてもOKです。
色味や形をできるだけ統一したり、並べる際に平行や直角を意識したりすると、全体的に整ってうつくしい配置になります。
3. 微調整を繰り返しながら撮影する
場所決めや構図が定まったら、まずは1度シャッターを切ってみます。「何かが違うな」と感じたら被写体を置きなおしたり、カメラの高さを変えたりと調整しながら、ベストな瞬間をつくりだすのが基本です。
この微調整が悩みどころであり、テーブルフォトの楽しいところでもあります。納得できる瞬間が見つかるまでひたすら試行錯誤しましょう。
テーブルフォト撮影のコツ
ここからは、テーブルフォト撮影のコツについて書いていきます。
- ライティング
- 余白
- カメラアングル
「光」が鍵を握っている
通常の写真撮影でも意識する光(ライティング)ですが、テーブルフォトではより一層重要な要素になります。
室内だとどうしても光量が少なく、薄暗い印象を与えてしまうので、自然光の入る窓際がおすすめ。
ストロボやレフ板を使用するのであればどこでも問題はありません。とはいえ、カメラ初心者にとっては少しハードルが高いので窓際の確保を優先した方が良いでしょう。
余白を意識した構図づくりを意識する
テーブルフォトの構図づくりで意識したいのが、余白(背景)です。
余白は上手に使うことで被写体を引き立てたり、写真にストーリー性を持たせたりできます。撮るひとのセンスがダイレクトに影響するのが玉にキズ。SNSで上手なひとの投稿を参考にすると良いでしょう。
余白を活かした構図にしたいときは、以下の記事を参考にしてみてください。
被写体によってアングルを使い分ける
食べ物を撮影することが多いテーブルフォト。「美味しそう」「食べたくなってきた」と思わせるためには、アングルも大切になります。
例えばプレート皿に乗った料理を見せたいときは、真上からの俯瞰で全体のディティールを表現。パフェなどの高さがあるスイーツは、横あるいは斜めから撮ることで立体感が生まれます。
食べ物の場合は、さらにライブ感を出すと魅力的です。パンケーキにはちみつを垂らす瞬間、コーヒーにミルクを注いで混ぜる瞬間など、リアルを想像できるような写真は見たひとの心をグッと引き寄せます。
ひとりだと撮影が少し難しいかもしれませんが、レリーズで連写するなどの方法があります。
テーブルフォトを魅力的に彩る小道具
これから紹介するのは、テーブルフォトに必須ではないものの、必ずといっていいほど使われている小道具たちです。
ネット通販で購入できる本格的なものから、100円ショップで購入できるリーズナブルなものまで幅広いので、予算と相談しながら余裕があったら導入してみてください。
背景シート・布
普通のテーブルに敷くと、一瞬にしてお洒落テーブルへと変わります。撮影後は丸めたり、畳んだりして保管できるので場所も取りません。
木目調の背景シートを使えばシックな雰囲気になりますし、色や柄のある布を使えば彩が出ます。アイテムひとつで写真の雰囲気をガラリと変えられるので、何種類か持っておくと良いでしょう。
洋書・英字新聞
外国人が漢字のTシャツをオシャレと感じるように、僕たち日本人も英字を見るとどこか知的なイメージが湧いてきてオシャレな印象を受けます。
洋書や英字新聞の上に被写体を乗せると、それだけでオシャレに見えてきませんか?書いてある文字の意味はわからなくても、被写体を彩るアイテムとして大活躍してくれることでしょう。
古書店にはさまざまな洋書があるので、ぜひ一度足を運んでみてください。
ドライフラワー
被写体としても使える植物や花も、テーブルフォトでは定番のアイテム。
フレームのように配置したり、被写体を引き立てたりできる優れものです。生け花を使用するのも良いですが、長期的に利用することを考えるとドライフラワーがおすすめ。
テーブルフォトにひとつ存在するだけで、オシャレ度をグッと上げてくれます。
おうち時間に素敵なテーブルフォトを撮ろう
やり方さえわかってしまえば、自宅で楽しめるテーブルフォト。毎日使っている食器や雑貨が一瞬にして映えると、テンションも上がります。
外へ出られない日々が続きますが、工夫次第でいくらでも写真を撮る機会は生まれるので、周囲に目を向けて生活してみるのも良いでしょう。
自宅にいるからこそ楽しめるテーブルフォト、みなさんもぜひ試してみてくださいね。